新幹線の輸送密度を区間ごとに比べる

新幹線は、どの区間も同じくらい混んでいるわけではありません。この記事では、JR 各社が区間ごとに公表している 2023年度(令和5年度)の輸送密度(路線の 1 km ごとに、1 日あたり平均何人の乗客が通ったか)を使って、新幹線 22 区間を比べました。

なお、JR 東海の東海道新幹線は、区間別の輸送密度を公表した資料を筆者が探した範囲では見つけられなかったため、この比較に含めていません。

22 区間の輸送密度

新幹線の区間ごとの輸送密度(2023年度(令和5年度)、JR 各社の公表値)
順位区間事業者営業キロ輸送密度(人/日)前年度比
1東北新幹線(東京~大宮)東日本旅客鉄道—149,685+25.9%
2山陽新幹線(新大阪~岡山)西日本旅客鉄道180.3112,934+22.4%
3東北新幹線(大宮~宇都宮)東日本旅客鉄道—104,194+27.7%
4上越新幹線(大宮~高崎)東日本旅客鉄道—96,897+21.6%
5山陽新幹線(岡山~広島)西日本旅客鉄道161.388,495+23.0%
6東北新幹線(宇都宮~福島)東日本旅客鉄道—76,916+32.1%
7東北新幹線(福島~仙台)東日本旅客鉄道—61,969+32.8%
8山陽新幹線(広島~博多)西日本旅客鉄道302.454,625+22.2%
9北陸新幹線(高崎~長野)東日本旅客鉄道—40,499+22.7%
10東北新幹線(仙台~一ノ関)東日本旅客鉄道—38,237+32.6%
11東北新幹線(一ノ関~盛岡)東日本旅客鉄道—32,187+33.4%
12上越新幹線(高崎~越後湯沢)東日本旅客鉄道—27,196+25.4%
13九州新幹線(博多~熊本)九州旅客鉄道118.424,763—
14北陸新幹線(長野~上越妙高)東日本旅客鉄道—23,239+24.4%
15北陸新幹線(上越妙高~富山)西日本旅客鉄道110.022,021+25.7%
16北陸新幹線(富山~金沢)西日本旅客鉄道58.620,152+23.1%
17上越新幹線(越後湯沢~新潟)東日本旅客鉄道—20,085+27.2%
18東北新幹線(盛岡~八戸)東日本旅客鉄道—17,092+33.7%
19東北新幹線(八戸~新青森)東日本旅客鉄道—12,216+38.4%
20九州新幹線(熊本~鹿児島中央)九州旅客鉄道170.511,616—
21西九州新幹線(武雄温泉~長崎)九州旅客鉄道69.66,239—
22北海道新幹線(新青森~新函館北斗)北海道旅客鉄道148.84,391+41.9%
東北新幹線(東京~大宮)149,685山陽新幹線(新大阪~岡山)112,934東北新幹線(大宮~宇都宮)104,194上越新幹線(大宮~高崎)96,897山陽新幹線(岡山~広島)88,495東北新幹線(宇都宮~福島)76,916東北新幹線(福島~仙台)61,969山陽新幹線(広島~博多)54,625北陸新幹線(高崎~長野)40,499東北新幹線(仙台~一ノ関)38,237東北新幹線(一ノ関~盛岡)32,187上越新幹線(高崎~越後湯沢)27,196九州新幹線(博多~熊本)24,763北陸新幹線(長野~上越妙高)23,239北陸新幹線(上越妙高~富山)22,021北陸新幹線(富山~金沢)20,152上越新幹線(越後湯沢~新潟)20,085東北新幹線(盛岡~八戸)17,092東北新幹線(八戸~新青森)12,216九州新幹線(熊本~鹿児島中央)11,616西九州新幹線(武雄温泉~長崎)6,239北海道新幹線(新青森~新函館北斗)4,391
新幹線の区間ごとの輸送密度(人/日)

いちばん多いのは東北新幹線(東京~大宮)で、1 日あたり 149,685 人でした。いちばん少ないのは北海道新幹線(新青森~新函館北斗)で 4,391 人です。その差はおよそ 34 倍になります。

東京や大阪に近いほど多い

上位には、東北新幹線の東京~大宮、山陽新幹線の新大阪~岡山、東北新幹線の大宮~宇都宮、上越新幹線の大宮~高崎が並びます。いずれも大都市に近い区間で、遠くへ向かう乗客に加えて、比較的短い距離を新幹線で移動する乗客も多く通るためと考えられます。

東北新幹線の東京~大宮は、東北・上越・北陸などの新幹線の列車がすべて通る区間です。複数の路線の乗客が重なるため、輸送密度がとくに大きくなります。

末端の区間は在来線の幹線並み

一方、北海道新幹線や、東北新幹線の八戸~新青森、九州新幹線の熊本~鹿児島中央、西九州新幹線のように、路線の末端に近い区間は、大都市の近くの区間の 10 分の 1 以下です。

いちばん少ない北海道新幹線(4,391 人/日)より輸送密度が大きい在来線の線区・区間は、全国に 331 あります。新幹線といっても、区間によっては、都市部の在来線より利用が少ないことが分かります。

2023 年度は大きく回復

前年度と比べられる 19 区間は、どれも前年度より 22〜42% 増えていました。新型コロナウイルス感染症の流行で減った長距離の移動が、2023 年度に大きく戻ったことがうかがえます。

数字を読むときの注意

  • JR 東日本の資料には、輸送密度 2,000 人/日以上の区間の営業キロが載っていないため、JR 東日本の新幹線の営業キロは空欄にしています。
  • 輸送密度は、区間の中の平均です。同じ区間でも、駅の近くとそうでない場所で乗客の数は変わります。
  • 新幹線と在来線では、1 人あたりの乗車距離も運賃も大きく違います。輸送密度だけで、路線の収支を比べることはできません。

各区間のくわしい数字は、Rail Density Explorer の各区間のページと「輸送密度トップ100」で見られます。

出典

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