スロー動画とタイムラプスで、時間は何倍に伸び縮みするか

動画は、写真(コマ)を次々に表示して動きを見せています。ふつうの動画は、1 秒間に 30 コマ撮って、1 秒間に 30 コマ表示します。撮る速さと表示する速さが同じなので、実際と同じ速さで動いて見えます。

この 2 つの速さをわざとずらすと、時間を伸ばしたり縮めたりできます。撮る速さを上げればスロー動画、撮る間隔をあければタイムラプス(早回しの動画)になります。

スロー動画

1 秒間に多くのコマを撮り、それを 1 秒間に 30 コマで再生すると、動きがゆっくりに見えます。

スロー動画(30 fps で再生したとき)
撮るときのフレームレート1 コマの間隔何倍のスローか1 秒の動きが10 秒撮ると
60 fps16.7 ミリ秒2 倍2 秒20 秒
120 fps8.3 ミリ秒4 倍4 秒40 秒
240 fps4.17 ミリ秒8 倍8 秒1 分 20 秒
960 fps1.04 ミリ秒32 倍32 秒5 分 20 秒

たとえば 240 fps で撮って 30 fps で再生すると、8 倍のスローになります。1 秒の動きが 8 秒に伸びるので、10 秒撮ると、再生には 1 分 20 秒 かかります。960 fps なら、1 秒の動きが 32 秒 にもなります。

スロー動画は、1 コマの間隔が短いので、速い動きを細かく見られます。240 fps なら 1 コマの間隔は約 4.17 ミリ秒で、30 fps(約 33.3 ミリ秒)の 8 分の 1 です。1 コマの間にものがどれだけ進むかは「動画の 1 コマの間に、ものはどれだけ進むか」で計算しています。

スロー動画で時間を測るときの注意

スロー動画で時間を測るときは、再生時間ではなく、撮ったときの時間で考える必要があります。240 fps のスロー動画を 30 fps で再生して 8 秒かかった動きは、実際には 1 秒です。

スマートフォンのスロー動画は、機種やアプリによって、ファイルへの記録のしかたが違うことがあります。Video Inspector Pro は、動画ファイルに記録された各コマの表示時刻を読み取るので、ファイルの中で時刻がどう記録されているかを確かめられます。

タイムラプス

タイムラプスは、何秒かおきに 1 コマずつ撮り、それを 30 fps で続けて再生します。

タイムラプス(30 fps で再生したとき)
撮る間隔何倍速か1 時間撮ると動画 10 秒に必要な撮影時間
0.5 秒ごと15 倍速4 分2 分 30 秒
1 秒ごと30 倍速2 分5 分
2 秒ごと60 倍速1 分10 分
5 秒ごと150 倍速24 秒25 分
10 秒ごと300 倍速12 秒50 分
30 秒ごと900 倍速4 秒2 時間 30 分

2 秒ごとに撮ると、1 コマが実際の 2 秒にあたるので、30 fps で再生すると 60 倍速になります。1 時間撮っても、動画は 1 分 です。10 秒ごとなら、1 時間が 12 秒 になります。

たとえば、夕焼けの 30 分を 5 秒ごとに撮ると 360 コマで、30 fps で再生すると 12 秒 の動画になります。雲の流れや、日が沈んでいく様子がよく分かる長さです。

撮る前に決めておくこと

スローもタイムラプスも、撮る前に「何を、どれくらいの長さの動画にしたいか」から逆算するのがコツです。

  • スロー:見たい動きが何秒の出来事かを考えます。0.5 秒で終わるスイングを 240 fps で撮ると、再生は 4 秒です。長すぎると見る人が退屈するので、必要な部分だけを切り出します。
  • タイムラプス:「動画を何秒にしたいか ×30 コマ」が必要なコマ数です。それを撮影する時間で割れば、撮る間隔が決まります。10 秒の動画を 1 時間かけて撮るなら、300 コマ必要なので 12 秒ごとです。

動画の一部を切り出したり、コマ送りで細かく確かめたりするときは、Video Inspector Pro を使えます。実験や研究で動画から時間を測る手順は「実験・研究の動画をフレーム単位で計測する方法」で説明しています。

出典

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